3月の森林浴も無事に終了。と言っても、まだまだ3月中旬、気持ちいい時期はしばらく続くので、ぜひ森や公園、自然の中で過ごす時間をおすすめしたい。
今月は報告というより、この時期に感じた森での所感を。あくまでも個人的な感覚だけどそんなに外れたことではないと思うので、よかったら参考に。
下見も兼ねて何度かおなじみのむろいけの森を歩いて感じたのは、この時期の森林浴が最も体と心への働きかけ、自然とのつながりを感じられるのではないかなということ。
冬の間にぎゅっとちぢこまった心身が、だんだんとゆるみはじめる時期。
一年の中でも大きく体が動くこの時期に、”不調”としてゆらぎを感じる人も多いはず。それはわたし自身もそうなのだけれど、 そしてそれは不快だけれど悪いことでもなくて、ここで上手に気持ちよくゆるんで、体はもちろん、心にもため込んでいたものが排出できたら次の季節を気持ちよく迎えられるものだと受け止めている。
この時期にちゃんとゆるめるかどうかは割と大切なことで、そして、その自然と心身の連動が森林浴のおかげでより体感できるのではないかなと。
いつもだったら、ゆっくり歩こうと意識して歩いているのが、勝手に足取りはゆっくりになって、なんならちょっとじぐざぐに歩いてみたりして。それも考えているというより、足がそんな風に動いているという感覚で、それに委ねてしまうのが心地いい。
それから本当に頭の中がからっぽにぼんやりぼんやりしてきて、ため息のような深呼吸が何度も起きて、その度に力が抜けていくのが気持ちよくて、からだがゆるんでいくのが感じられる。
そうしてじんわりと胸の内側には言葉にできない満たされた感覚や、どこかなつかしい感じが広がって、ほっとする。
もちろん今以外の時期でも森林浴では感じられることだけど、その感覚が体がより求めている時期だから、余計に強く感じられるように思った。
新緑にはまだ遠く、少しの芽吹きと春を知らせる花たち。
太陽の光は明るく力強さを増してきて、目に心地いい影を落とす。暑くもなく寒くもなく、木々をゆらしなが渡っていく風。鳥たちはそれを言祝ぐかのようににぎやかに囀って、そうして生き物たちが目覚めはじめたことをも教えてくれる。
こうして言葉にしてみても少しも表現できる気がしない、豊かな自然の営み。
まだ3月というのに初夏のように暑い日もあって、この先の厳しさを思うと心が暗くなるときもあるけれど、今しかないこの瞬間、かけがえのない美しさ、わたしたちも自然の一部として日々変化しているのだという実感がもたらす信頼を、春とともに存分に味わいたい。味わいましょう、ね!